□ いい人・やさしい人のお話 11 □
http://life8.2ch.net/test/read.cgi/kankon/1164714053/l50
663 名前: 1/2 [sage] 投稿日: 2007/02/14(水) 10:45:47 ID:beeEVUOS
まだ新人営業マンだった頃の話。
回ってた企業に、ずっとうちの得意様である会社があった。
社長とその奥さんで切り盛りしている規模の小さい会社だったが
他ではできないような難しい仕事をこなし、一目置かれていた。
その為、社長はプライドが高くて気難しく
正直「どうして新人の俺がこんな難易度の高い客に・・・」と
常にビクビクオドオドしていた。
ある日、その社長から商品クレームの連絡を受け、呼び出された。
初めてのクレーム処理だった為、上司について来てもらおうと思ったが
「今すぐ一人で行ってこい」との事。
クレーム処理スキルは全くないし、いざ社長の前へ行ったら
もうペコペコと頭を下げる事しかできず、対応も何も
あったもんじゃなかった。
そんな俺に飽きれたのか、社長は
「早めに処理しといてくれ」とだけ言って、解放してくれた。
重い気持ちのまま外へ出ると、うちの会社から携帯に電話が入り
「まだ話があるからすぐ戻ってこい」と、さっきの社長から
連絡がきたとの事。
「えええ、まだ何かあるのかよ・・・」と、重い足取りで引き返す。
恐る恐る中へ入ると、「あ~、よかった!」と奥さんが出迎えてくれた。
「お話って何でしょうか?」と尋ねると、
「忘れ物!」とさっき俺が座っていたソファを指差した。
そこには、書類の入ったサブバッグが、俺が置いた状態のままになっていた。
「ごめんね、変な呼び出し方して。
でもバッグ忘れてた事を会社に言っちゃったら、
あなたが叱られるかと思って」
「俺に文句言われたから、頭の中真っ白になってんだろ。
中は見てないから、安心しろ」
奥さんと社長にそう言われ、再びペコペコする俺。
外へ出た時、さっきまでの重い気持ちは吹き飛んでいた。
664 名前: 2/2 [sage] 投稿日: 2007/02/14(水) 10:46:34 ID:beeEVUOS
上司にクレームの報告をした後、「実は」とバッグを忘れた話をした。
すると、上司はこんな話をしてくれた。
「うちの新人は、最初は必ずあの会社の担当になる。
何故なら、うちだけでは教育しきれない事を、あの会社は教育してくれるからだ。
あの社長には沢山叱られておけ。懐に飛び込んでしまえ」
営業所を移り、担当が変わってしまった今も、その会社には時々お邪魔する。
先日は、他業種の新人営業マンと鉢合わせした。
オドオドしている新人に、奥さんは言う。
「ほら、この人みたいにサボりに来る人も多いのよ。
お腹空いたり、嫌な事があったりしたら、
うちにコーヒー飲みにいらっしゃい」
社長は相変わらず厳しい目付きで新人を睨み、
「一杯200円な」
あの会社のコーヒーの価値が、一杯200円なんてもんじゃない事に
あの新人もそのうち気付くのだろう。
コメント( 11 )
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663 名前: 1/2 [sage] 投稿日: 2007/02/14(水) 10:45:47 ID:beeEVUOS
まだ新人営業マンだった頃の話。
回ってた企業に、ずっとうちの得意様である会社があった。
社長とその奥さんで切り盛りしている規模の小さい会社だったが
他ではできないような難しい仕事をこなし、一目置かれていた。
その為、社長はプライドが高くて気難しく
正直「どうして新人の俺がこんな難易度の高い客に・・・」と
常にビクビクオドオドしていた。
ある日、その社長から商品クレームの連絡を受け、呼び出された。
初めてのクレーム処理だった為、上司について来てもらおうと思ったが
「今すぐ一人で行ってこい」との事。
クレーム処理スキルは全くないし、いざ社長の前へ行ったら
もうペコペコと頭を下げる事しかできず、対応も何も
あったもんじゃなかった。
そんな俺に飽きれたのか、社長は
「早めに処理しといてくれ」とだけ言って、解放してくれた。
重い気持ちのまま外へ出ると、うちの会社から携帯に電話が入り
「まだ話があるからすぐ戻ってこい」と、さっきの社長から
連絡がきたとの事。
「えええ、まだ何かあるのかよ・・・」と、重い足取りで引き返す。
恐る恐る中へ入ると、「あ~、よかった!」と奥さんが出迎えてくれた。
「お話って何でしょうか?」と尋ねると、
「忘れ物!」とさっき俺が座っていたソファを指差した。
そこには、書類の入ったサブバッグが、俺が置いた状態のままになっていた。
「ごめんね、変な呼び出し方して。
でもバッグ忘れてた事を会社に言っちゃったら、
あなたが叱られるかと思って」
「俺に文句言われたから、頭の中真っ白になってんだろ。
中は見てないから、安心しろ」
奥さんと社長にそう言われ、再びペコペコする俺。
外へ出た時、さっきまでの重い気持ちは吹き飛んでいた。
664 名前: 2/2 [sage] 投稿日: 2007/02/14(水) 10:46:34 ID:beeEVUOS
上司にクレームの報告をした後、「実は」とバッグを忘れた話をした。
すると、上司はこんな話をしてくれた。
「うちの新人は、最初は必ずあの会社の担当になる。
何故なら、うちだけでは教育しきれない事を、あの会社は教育してくれるからだ。
あの社長には沢山叱られておけ。懐に飛び込んでしまえ」
営業所を移り、担当が変わってしまった今も、その会社には時々お邪魔する。
先日は、他業種の新人営業マンと鉢合わせした。
オドオドしている新人に、奥さんは言う。
「ほら、この人みたいにサボりに来る人も多いのよ。
お腹空いたり、嫌な事があったりしたら、
うちにコーヒー飲みにいらっしゃい」
社長は相変わらず厳しい目付きで新人を睨み、
「一杯200円な」
あの会社のコーヒーの価値が、一杯200円なんてもんじゃない事に
あの新人もそのうち気付くのだろう。
コメント一覧 (11)
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- 2007年02月22日 03:38
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大怪我のせいで三年経った今でも社会復帰できない俺は負け男
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- 2007年02月21日 20:22
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一年後に就活を控えてこれ読めた私こそが勝ち組
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- 2007年02月19日 10:49
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紅茶は飲める俺は勝ち組
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- 2007年02月19日 02:16
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コーヒー飲めない自分は負け組み
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- 2007年02月18日 19:55
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コーヒーブラックで飲むやつが勝ち組
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- 2007年02月16日 12:13
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一流企業に就職して、この会社でコーヒー200円で学べる奴が勝ち組
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- 2007年02月15日 16:02
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ええ会社だ。「一流企業じゃなきゃ負け組」と思ってる就活中の若者全てに読んで欲しい。
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- 2007年02月15日 13:19
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そんな上司に巡り会えたら幸せだろうな~
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- 2007年02月15日 04:20
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いいね、実にいい。
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- 2007年02月14日 23:47
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なんかリアルにうちの会社っぽいw
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- 2007年02月14日 22:37
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かっこいい…将来そんな会社に就職したいな。